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まめ書架

読書、映画、ときどき音楽。あるいは芝居。

マーク・オズボーン監督『リトル・プリンス-星の王子さまと私-』

「本好き」を標榜する私ではありますが、「星の王子さま」を読んだのはだいぶ大人になってからです。マーク・オズボーン監督 『リトル・プリンス-星の王子さまと私-』(2015、フランス) 高校生の時だったかなあ。行きつけの美容室の待合スペースで、一冊だけ…

ギャレス・エドワーズ監督 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

ギャレェェェェェェェェス!!! ギャレェェェェェェェェス!!! ギャレス・エドワーズ監督『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』 アート・オブ・ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 作者: ジョッシュ・クーシンズ 出版社/メーカー: ヴィ…

北野勇作『かめくん』

人間みたいに本を読む。ご飯を食べる。料理もする。 でも、人間じゃない。彼はカメだ。 北野勇作『かめくん』 かめくん (河出文庫) 作者: 北野勇作 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2012/08/04 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 21回 この商品を含…

デミアン・チャゼル監督『セッション』

見終えた直後の私の感想。 「...で?」 デミアン・チャゼル監督『セッション』 セッション コレクターズ・エディション [Blu-ray] 出版社/メーカー: ギャガ 発売日: 2015/10/21 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (26件) を見る 見終えた後の疲労感が…

ピート・ドクター監督、ロニー・デル・カルメン監督 『インサイドヘッド』

「大丈夫、あなたがだいすきだよ」と言ってくれるものは、どんなときも自分の内側にある。 ピート・ドクター監督、ロニー・デル・カルメン監督『インサイドヘッド』(2015,アメリカ映画) インサイド・ヘッド MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラ…

デヴィッド・エアー監督『フューリー』

と、いうわけで、予告通り見た。 デヴィッド・エアー監督『フューリー』(2014,アメリカ) フューリー [SPE BEST] [Blu-ray] 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 発売日: 2015/12/25 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (2件) を…

予備知識皆無で見た『ガールズ&パンツァー劇場版』

はやってるので、観てきた。 『ガールズ&パンツァー劇場版』 ガールズ&パンツァー 劇場版 (特装限定版) [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイビジュアル 発売日: 2016/05/27 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (29件) を見る そこは『君の名は』じゃ…

ビル・ストリックランド『あなたには夢があるー小さなアトリエから始まったスラム街の軌跡-』

2016年度私的映画ランキングを作れば3本指に収まるであろう映画『ズートピア』には、こんなセリフが登場します。”世界がキツネのことを、ずるくて信用できないと決めつけるなら、なにをしても意味がない”ズートピアでは、キツネはずるいから信用できない、肉…

ポール・フェイグ監督『ゴーストバスターズ』

デッデッデーデデッデ♪ デッデッデーデデッデ♪ ポール・フェイグ監督『ゴーストバスターズ(2016年)』 ※画像は原作映画 ゴーストバスターズ コレクターズ・エディション [SPE BEST] [DVD] 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 発売日:…

平田オリザ『わかりあえないことからーコミュニケーション能力とは何か』

学生のときに読みたかったなあ。 平田オリザ『わかりあえないことからーコミュニケーション能力とは何か』 わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書) 作者: 平田オリザ 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/10/18 メディ…

『シン・ゴジラ』を二度観て気付いたことなど

一度目に見たとき、「心理描写がなさすぎて心情吐露が白々しい」と書きました。 二度目はそうは感じませんでした。というか、どうして白々しく聞こえたのかが少しわかりました。 人の生死は数字でしかなく、死者はみえず、身内も死んでない、でも情報はあふ…

庵野秀明 脚本・編集・総監督『シン・ゴジラ』

なんばから奈良に向かう電車のなか、衝動的に購入したパンフはネタバレになる恐れがあるからとまわりの乗客に配慮して読まず、でも「おれ、見てきたぜ!」アピールはしときたくて、ビニールから表紙が透けて見えてる方を表にしながら、文庫本も音楽も聞く気…

リッチ・ムーア監督『シュガー・ラッシュ』

これは...おもしろい。すごく面白い。 ストーリーがとびきり! ......という意味ではないのだけれど。 リッチ・ムーア監督『シュガー・ラッシュ』 シュガー・ラッシュ DVD+ブルーレイセット [Blu-ray] 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式…

【閑話休題】レリゴーの話

そして人生に何度あるかどうかわからない、まれにみるディズニーブームが到来中のわたし、ズートピア3回目に走りそうになるのをぐっとこらえて(劇場公開は7/15までですよ奥さん。BD発売は8月末ですってよ奥さん)久しぶりにレリゴーを観てました。それにし…

B・ハワード監督&R・ムーア監督『ズートピア』

(※以下、絶賛ネタバレ) (※しかも長い) みーーー たーーー どオオオオオオ!!! B・ハワード監督&R・ムーア監督『ズートピア』 ディズニー ズートピア ビジュアルガイド 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/04/21 メディア: 大型本 この商品を含むブログ…

atプラス28号 [特集]生活史

「語りというものは、切れば血が出る。それは生きているのだ。私たちがおこなっているのは、そこで暮らし、生活している個人に直接お会いして、その言葉を聞き取るという作業である。」 ("特集によせて"岸政彦)【特集分冊版】atプラス 28 (岸政彦 編集協力 …

ジョン・アーヴィング『ガープの世界』

みるからに重たそうなカビの生えた埃っぽい単行本を抱えて本に頭をうずめるみたいにして通勤電車にゆられるワンピース姿の会社員を大阪でみかけたら、たぶんそれはわたしでした。 アーヴィングの小説って、絶対そうなるんだよなあ。 ジョン・アーヴィング『…

山崎貴監督『永遠の0(ゼロ)』

んっ? えっ?? なんで??? 山崎貴監督『永遠の0(ゼロ)』 永遠の0 (講談社文庫) 作者: 百田尚樹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2009/07/15 メディア: 文庫 購入: 39人 クリック: 275回 この商品を含むブログ (363件) を見る 永遠の0 DVD通常版 出版社/…

アルフォンソ・キュアロン監督『ゼロ・グラビティ』

はっふーーーーーー! めっちゃおもしろかったーーーー!! アルフォンソ・キュアロン監督『ゼロ・グラビティ』 ゼロ・グラビティ [Blu-ray] 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 発売日: 2014/12/03 メディア: Blu-ray この商…

ジョシュア・オッペンハイマー監督『アクト・オブ・キリング』

わ、私が観たものはいったいなんだったのか(今週二度目)ジョシュア・オッペンハイマー監督『アクト・オブ・キリング』 前振りが大変です。わたしはこんな事件があったことを、まるで知りませんでした。ともあれ、この映画の背景には以下のような歴史があり…

ネメシュ・ラースロー監督『サウルの息子』

私が観たものはいったいなんだったのかと、ぼんやりしてしまった。ネメシュ・ラースロー監督『サウルの息子』映画の背景の奥行が広すぎて、どこから説明すればよいのか。舞台はアウシュビッツ、主人公はユダヤ人で、殺されたユダヤ人の死体処理をおこなう「…

アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督『レヴェナント:蘇りし者』

アラスカのいきものたちの写真を撮り続けたカメラマン・星野道夫は、ヒグマに襲われて死んだ。星野道夫が撮影した写真をみていると、なんだか、そのエピソードはふさわしいような気がしてくる。こんなに美しく、いきものたちの写真を撮影できるひとなのだか…

うちの母のはなし

どこに吐き出せばいいのかわからない。私はなにか間違ったことをしたんだろうか。間違ってないにせよ、おかしいことだろうか。私意外のひとにとっては何一つ切実ではない、っていうか私にとってすらもはやどうでもいい、どうにもならない、悪臭でしかない、…

夏目漱石『それから』

森見登美彦がいつも、腐れ大学生の四畳半的物語を書くように、 村上春樹がいつも、消えた女の子のエピソードを書くように、 タランティーノの映画がきれいな足を撮るように、夏目漱石は、三角関係を書いてしまうのかもしれない。夏目漱石『それから』恋愛は…

ママたちが非常事態?!2 ~母と"イクメン"の最新科学~

NHK『ママたちが非常事態?!2 ~母と"イクメン"の最新科学~』 を観た。 わたしは妻でも母でもないけれど、そうなっていてもおかしくない年齢ではあり、妻や母になってる友人は周りにおり、大変そうなはなしもちらほら聞ので、わりと他人事ではない。 だか…

リドリー・スコット監督『オデッセイ』

すっごい楽しい映画でした。 リドリー・スコット監督『オデッセイ』 ※リンクは原作本 火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/12/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (16…

小川洋子『ことり』

冒頭30ページで、読み進めるのがおっくうになった。 読み終えてしまうのがいやだった。ずっと読んでいたかった。 小川洋子『ことり』 ことり (朝日文庫) 作者: 小川洋子 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2016/01/07 メディア: 文庫 この商品を含むブ…

カート・ヴォネガット『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集』

知り合いのおじちゃんが、だいぶ前に大学で喋ったのを本にしてまとめたと知り、うれしさのあまりぴょこぴょこ飛び跳ねながらレジに持って行き怪訝な顔をされたのはわたしです。 ハイホー! カート・ヴォネガット『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集…

【漫画】清水茜『はたらく細胞』

本屋でみかけて、ちょっと気になっていた漫画、TSUTAYAでコミックレンタル5冊無料クーポンを貰ったのでかりてみたところ… 三度読みした。めちゃおもしろかった。 清水茜『はたらく細胞』 はたらく細胞(1) (シリウスKC) 作者: 清水茜 出版社/メーカー: 講談社…

【エッセイ】岸政彦『断片的なものの社会学』

これは、なんといえばいいのか。 どんな読み方も赦してくれる、ゆるゆるの行間に漂うような読書の気持ち良さ。 どんなわたしにも、ここにいていいよ、と言ってくれているみたいな。岸政彦『断片的なものの社会学』断片的なものの社会学作者: 岸政彦出版社/メ…

【映画】パオロ・ソレンティーノ監督『きっと ここが帰る場所』

かつて、わたしはおとなになりたかった。いまはときどき、こどもに戻りたいような気もする。でもそう思うのは、わたしがそこそこまっとうに「おとな」になったおかげだろう。 こどものままこの世界を生きるのは、きっと孤独だ。 パオロ・ソレンティーノ監督…

【映画】ジョージ・ミラー監督『マッドマックス2』

勢い余って 『マッドマックス2』 観ました。 マッドマックス2 [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ 発売日: 2010/04/21 メディア: DVD クリック: 34回 この商品を含むブログ (24件) を見る これは、悪役が面白い。実に、面白い。 どいつもこい…

【映画】ジョージ・ミラー監督『マッドマックス』

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が面白かったと色んなところで聴くので(もう上映は終わっちゃったのかな)とりあえず第一作でも見てみるかと思い立ちました。 マッドマックス [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメン…

阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』

芥川賞作家・阿部和重と、ミステリ小説界のベストセラー作家・伊坂幸太郎。同世代のふたりが合作で小説を書いたと聞いたときは、「なんやそれ!」とおもいました。作風も方向性もぜんぜんちがうふたりが、合作?かたやごちごちの純文学、かたや直木賞常連ノミ…

【映画】ジョン・G・アヴィルドセン監督『ベスト・キッド』

映画じゃよくある話です。 ひ弱でいじめられっこな主人公が、父親代わりの師匠のもとで男としてたくましく成長し、いじめっこを負かす、みたいな。音楽もときどき耳障りだし、画面の面白さもそんなにない。家族でごはん食べながら、ポケーっと見ていられる。…

【小説】エリナー・ファージョン『ムギと王さま ー 本の小べや<1>』

児童書を読んだときの、じんわりとおなかの底が暖まるような幸福感とは、なんなのだろう。 エリナー・ファージョン『ムギと王さま ー 本の小べや』ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)作者: エリナーファージョン,エドワード・アーディゾーニ,Eleano…

【小説】谷崎潤一郎『細雪』

日本文学、っていうのがどうにも苦手でした。 いまもそれほど好きではない。 だって日本文学って、箱とかに入ってる。本棚に収まる姿も「わては日本文学やさかいに、そこらの三文小説と一緒にならべてもろたらあきまへんのやで」とでも言いたげなたたずまい…

【小説】宮部みゆき『英雄の書』

あーそうそう、そうなのだ、読み始めたら止まらない、このかんじ。部屋のはしっこに体育座りして、「ごはんやで」って呼ばれるまで何時間でも読んでいた、中学生のころを思い出していた。 宮部みゆき『英雄の書』 英雄の書〈上〉 (新潮文庫) 作者: 宮部みゆ…

【エッセイ】遥洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』

「女は家事をするものだ」 「女は働かなくても別にいいじゃないの」 「女はそういうこと言っちゃいけない」 「だってあなた、女なんだから」 なんで?どうして?という疑問はいつも封じられる。芸能人たる著者は、テレビで発言してもいい(するべき)ことと…

【小説】シオドア・スタージョン『輝く断片』

"いままで女を抱いたことは一度もない。だが、こわくはなかった。"最初の一文で物語の楽しさはだいたい決まる気がする。 これは、好きだ。きっと愉しい。シオドア・スタージョン『輝く断片』輝く断片 (河出文庫)作者: シオドア・スタージョン,大森望出版社/…

【小説】レイ・ブラッドベリ『太陽の黄金の林檎』

何億年もの昔から海の底で生きている独りぼっちの恐竜の怒りと寂しさ。 静まり返った街路を巡回する無人パトカーのやるせなさ。夜の静けさ、宇宙の寒さは、いくら科学が発達しても失われない。忘れたふりをしているだけだ。そういうものを思い起こさせるから…

【料理】なかしましほ『まいにち食べたい”ごはんのような”ケーキとマフィンの本』

お菓子は買ったほうが美味い主義者の、わたし。 だって真理やん!! ぜったい買ったほうがおいしいやん!!! というのも、高校生の頃、「スポンジケーキの一つや二つ、焼けるようになろう」と思い立ち、土日のたびに卵を泡立てていた時期がありました。全然…

【小説】アンナ・カヴァン『氷』

夢と現実がないまぜになる。いったいいつから?読み返してみても、境目がわからない。どこから主人公の病んだ精神による妄想なのか。なにが本心なのか。だれにもわからない。共感を禁じられ、何を信じていいのかわからないまま、道に迷った主人公と一緒に、…

【小説】ポール・オースター『最後の物たちの国で』

昨日ここにあったものが、今日はなくなっている。今日はたしかにいたひとが、明日にはいなくなる。こどもは生まれず、身を守る家もなく、泥棒も殺人も犯罪と呼べなくなった。 それがいつごろ始まったのかは、だれにも言えない。 完璧に終わってしまい、もう…

【小説】よしもとばなな『王国 <その4> アナザー・ワールド』

”食べるためにりんごを剥くとか、銀杏を割るとかとほとんど変わりなかった。(中略)命があるから、生きているのであって、なにかを成すために生きているのではない” これはいったいなんだろう。 なんだかとてつもないことだとおもう。 あえて四文字で表現す…

【小説】いとうせいこう『想像ラジオ』

この本を読むたび、死んだじいちゃんのことをおもいだす。もうずいぶん前のことだから、ラジオはやってないかもしれない。それでも、わたしはラジオが聞きたくなる。じいちゃんといまならいろいろ喋れるのに、とおもう。 いとうせいこう『想像ラジオ』想像ラ…

【新書】上野千鶴子『女たちのサバイバル作戦』

なんちゅう時代に生まれたんだ、とおもった。 上野千鶴子『女たちのサバイバル作戦』 女たちのサバイバル作戦 (文春新書 933) 作者: 上野千鶴子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/09/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (10件) を見る 「男女雇…

【評論】ヴァルター・ベンヤミン『ボードレール他五篇 ベンヤミンの仕事2』

本を開いて読む。読み進める。途中で何の話をしているのかわからなくなって、すこしもどる。こんなところを読んだ記憶がなくて、いっそ最初から読む。さっきより少し進んだところでまたたちどまる。いったい何の話をしていたのだっけ。また読み返す。すすま…

【新書】中澤二郎『働く。なぜ?』

どうしてはたらくのか、と聞かれて、あなたは答えられるだろうか。 仕事がたのしい?お金が必要?自己実現?社会の一員としての義務? この本は生きてゆくうえで「なぜ働くか」を考えるときに数多湧きおこる疑問へのひとつの回答に、 なると、思って、読んだ…

【対談】上野千鶴子・信田さよ子『結婚帝国』

世は婚活ブーム。誰もかれも、すこしでも「いい男」を手に入れんと女子力をみがきあげている。 そうして結婚したはいいけれど、ダンナに暴力をふるわれたり、不愉快なセックスを強要されたり、四人分(舅・姑・両親)の介護が待っていたり、就労をつづける友…