まめ書架

読書、映画、ときどき音楽。あるいは芝居。

ママたちが非常事態?!2 ~母と"イクメン"の最新科学~

NHK『ママたちが非常事態?!2 ~母と"イクメン"の最新科学~』 を観た。 わたしは妻でも母でもないけれど、そうなっていてもおかしくない年齢ではあり、妻や母になってる友人は周りにおり、大変そうなはなしもちらほら聞ので、わりと他人事ではない。 だか…

リドリー・スコット監督『オデッセイ』

すっごい楽しい映画でした。 リドリー・スコット監督『オデッセイ』 ※リンクは原作本 火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/12/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (16…

小川洋子『ことり』

冒頭30ページで、読み進めるのがおっくうになった。 読み終えてしまうのがいやだった。ずっと読んでいたかった。 小川洋子『ことり』 ことり (朝日文庫) 作者: 小川洋子 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2016/01/07 メディア: 文庫 この商品を含むブ…

カート・ヴォネガット『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集』

知り合いのおじちゃんが、だいぶ前に大学で喋ったのを本にしてまとめたと知り、うれしさのあまりぴょこぴょこ飛び跳ねながらレジに持って行き怪訝な顔をされたのはわたしです。 ハイホー! カート・ヴォネガット『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集…

【漫画】清水茜『はたらく細胞』

本屋でみかけて、ちょっと気になっていた漫画、TSUTAYAでコミックレンタル5冊無料クーポンを貰ったのでかりてみたところ… 三度読みした。めちゃおもしろかった。 清水茜『はたらく細胞』 はたらく細胞(1) (シリウスKC) 作者: 清水茜 出版社/メーカー: 講談社…

【エッセイ】岸政彦『断片的なものの社会学』

これは、なんといえばいいのか。 どんな読み方も赦してくれる、ゆるゆるの行間に漂うような読書の気持ち良さ。 どんなわたしにも、ここにいていいよ、と言ってくれているみたいな。岸政彦『断片的なものの社会学』断片的なものの社会学作者: 岸政彦出版社/メ…

【映画】パオロ・ソレンティーノ監督『きっと ここが帰る場所』

かつて、わたしはおとなになりたかった。いまはときどき、こどもに戻りたいような気もする。でもそう思うのは、わたしがそこそこまっとうに「おとな」になったおかげだろう。 こどものままこの世界を生きるのは、きっと孤独だ。 パオロ・ソレンティーノ監督…

【映画】ジョージ・ミラー監督『マッドマックス2』

勢い余って 『マッドマックス2』 観ました。 マッドマックス2 [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ 発売日: 2010/04/21 メディア: DVD クリック: 34回 この商品を含むブログ (24件) を見る これは、悪役が面白い。実に、面白い。 どいつもこい…

【映画】ジョージ・ミラー監督『マッドマックス』

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が面白かったと色んなところで聴くので(もう上映は終わっちゃったのかな)とりあえず第一作でも見てみるかと思い立ちました。 マッドマックス [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメン…

阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』

芥川賞作家・阿部和重と、ミステリ小説界のベストセラー作家・伊坂幸太郎。同世代のふたりが合作で小説を書いたと聞いたときは、「なんやそれ!」とおもいました。作風も方向性もぜんぜんちがうふたりが、合作?かたやごちごちの純文学、かたや直木賞常連ノミ…

【映画】ジョン・G・アヴィルドセン監督『ベスト・キッド』

映画じゃよくある話です。 ひ弱でいじめられっこな主人公が、父親代わりの師匠のもとで男としてたくましく成長し、いじめっこを負かす、みたいな。音楽もときどき耳障りだし、画面の面白さもそんなにない。家族でごはん食べながら、ポケーっと見ていられる。…

【小説】エリナー・ファージョン『ムギと王さま ー 本の小べや<1>』

児童書を読んだときの、じんわりとおなかの底が暖まるような幸福感とは、なんなのだろう。 エリナー・ファージョン『ムギと王さま ー 本の小べや』ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)作者: エリナーファージョン,エドワード・アーディゾーニ,Eleano…

【小説】谷崎潤一郎『細雪』

日本文学、っていうのがどうにも苦手でした。 いまもそれほど好きではない。 だって日本文学って、箱とかに入ってる。本棚に収まる姿も「わては日本文学やさかいに、そこらの三文小説と一緒にならべてもろたらあきまへんのやで」とでも言いたげなたたずまい…

【小説】宮部みゆき『英雄の書』

あーそうそう、そうなのだ、読み始めたら止まらない、このかんじ。部屋のはしっこに体育座りして、「ごはんやで」って呼ばれるまで何時間でも読んでいた、中学生のころを思い出していた。 宮部みゆき『英雄の書』 英雄の書〈上〉 (新潮文庫) 作者: 宮部みゆ…

【エッセイ】遥洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』

「女は家事をするものだ」 「女は働かなくても別にいいじゃないの」 「女はそういうこと言っちゃいけない」 「だってあなた、女なんだから」 なんで?どうして?という疑問はいつも封じられる。芸能人たる著者は、テレビで発言してもいい(するべき)ことと…

【小説】シオドア・スタージョン『輝く断片』

"いままで女を抱いたことは一度もない。だが、こわくはなかった。"最初の一文で物語の楽しさはだいたい決まる気がする。 これは、好きだ。きっと愉しい。シオドア・スタージョン『輝く断片』輝く断片 (河出文庫)作者: シオドア・スタージョン,大森望出版社/…

【小説】レイ・ブラッドベリ『太陽の黄金の林檎』

何億年もの昔から海の底で生きている独りぼっちの恐竜の怒りと寂しさ。 静まり返った街路を巡回する無人パトカーのやるせなさ。夜の静けさ、宇宙の寒さは、いくら科学が発達しても失われない。忘れたふりをしているだけだ。そういうものを思い起こさせるから…

【料理】なかしましほ『まいにち食べたい”ごはんのような”ケーキとマフィンの本』

お菓子は買ったほうが美味い主義者の、わたし。 だって真理やん!! ぜったい買ったほうがおいしいやん!!! というのも、高校生の頃、「スポンジケーキの一つや二つ、焼けるようになろう」と思い立ち、土日のたびに卵を泡立てていた時期がありました。全然…

【小説】アンナ・カヴァン『氷』

夢と現実がないまぜになる。いったいいつから?読み返してみても、境目がわからない。どこから主人公の病んだ精神による妄想なのか。なにが本心なのか。だれにもわからない。共感を禁じられ、何を信じていいのかわからないまま、道に迷った主人公と一緒に、…

【小説】ポール・オースター『最後の物たちの国で』

昨日ここにあったものが、今日はなくなっている。今日はたしかにいたひとが、明日にはいなくなる。こどもは生まれず、身を守る家もなく、泥棒も殺人も犯罪と呼べなくなった。 それがいつごろ始まったのかは、だれにも言えない。 完璧に終わってしまい、もう…

【小説】よしもとばなな『王国 <その4> アナザー・ワールド』

”食べるためにりんごを剥くとか、銀杏を割るとかとほとんど変わりなかった。(中略)命があるから、生きているのであって、なにかを成すために生きているのではない” これはいったいなんだろう。 なんだかとてつもないことだとおもう。 あえて四文字で表現す…

【小説】いとうせいこう『想像ラジオ』

この本を読むたび、死んだじいちゃんのことをおもいだす。もうずいぶん前のことだから、ラジオはやってないかもしれない。それでも、わたしはラジオが聞きたくなる。じいちゃんといまならいろいろ喋れるのに、とおもう。 いとうせいこう『想像ラジオ』想像ラ…

【新書】上野千鶴子『女たちのサバイバル作戦』

なんちゅう時代に生まれたんだ、とおもった。 上野千鶴子『女たちのサバイバル作戦』 女たちのサバイバル作戦 (文春新書 933) 作者: 上野千鶴子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/09/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (10件) を見る 「男女雇…

【評論】ヴァルター・ベンヤミン『ボードレール他五篇 ベンヤミンの仕事2』

本を開いて読む。読み進める。途中で何の話をしているのかわからなくなって、すこしもどる。こんなところを読んだ記憶がなくて、いっそ最初から読む。さっきより少し進んだところでまたたちどまる。いったい何の話をしていたのだっけ。また読み返す。すすま…

【新書】中澤二郎『働く。なぜ?』

どうしてはたらくのか、と聞かれて、あなたは答えられるだろうか。 仕事がたのしい?お金が必要?自己実現?社会の一員としての義務? この本は生きてゆくうえで「なぜ働くか」を考えるときに数多湧きおこる疑問へのひとつの回答に、 なると、思って、読んだ…

【対談】上野千鶴子・信田さよ子『結婚帝国』

世は婚活ブーム。誰もかれも、すこしでも「いい男」を手に入れんと女子力をみがきあげている。 そうして結婚したはいいけれど、ダンナに暴力をふるわれたり、不愉快なセックスを強要されたり、四人分(舅・姑・両親)の介護が待っていたり、就労をつづける友…

【映画】ルイ・マル監督『死刑台のエレベーター』

自分の会社の社長夫人と一線を超えた仲の元軍人で英雄は、社長殺しを決行する。しかしその日はたまたま土曜日、忘れ物を取りに帰った会社のエレベーターに閉じ込められてしまう。路駐の車にキーは差しっぱなし、サイドボードに拳銃はいれっぱなし。車に乗り…

【映画】スタンリー・クレイマー監督『渚にて』

ソ連との戦争により投下された原子爆弾によって、北半球は全滅した。唯一生き延びたアメリカの潜水艦は、放射能汚染がまだ進んでいない南半球・オーストラリアに寄港する。しかし、全滅したずのアメリカ・サンディエゴからモールス信号を受信し、調査にむか…

【詩】西條八十『白孔雀』

あざやかな色彩、きらめく宝石。 隙間にそっと忍び込む、死の陰影。西條八十の詩は、冬がよく似合う。 西條八十『白孔雀』訳詩集 白孔雀 (岩波文庫)作者: 西條八十出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/10/17メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 西…

【小説】フリオ・コルタサル『遊戯の終わり』

今まさに読み終えようとした本の登場人物に背後から刺される男、岸辺に打ち上げられた自分の死体を眺める男、セーターのなかで悶え苦しんでいるうちに12階の窓の外に飛び出してしまう男…現実は夢、夢は現実。 フリオ・コルタサル『遊戯の終わり』遊戯の終わ…