まめ書架

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【映画】リドリー・スコット監督『ブラックレイン』

子あり・バツイチ・借金まみれ、麻薬取引現場で現金着服容疑のダメ刑事は、犯罪者護送の任をうけ、後輩とふたり、飛行機に乗りこんだ。

向かう先は、空は排ガスと蒸気に煙り、アスファルトは雨にぬれそぼる、ヤクザとバイクと背徳の不思議都市・オーサカ。


リドリー・スコット監督『ブラックレイン』


始終降り続く雨に蒸気、見ているだけでムシムシしてくるようです。はじめは、新宿歌舞伎町で撮影をするはずだったのに、撮影許可がなかなかおりず、仕方なく場所を大阪に変更したそうです。歌舞伎町のごっちゃり感にいちばん近い場所を探し、心斎橋や道頓堀、神戸元町で撮影が行われました。


グッジョーブ、歌舞伎町。


たとえビルの高さと人の多さで負けていようと、混沌感では大阪にまさる都市はなかろう(by大阪府民)

SF映画『ブレードランナー』の世界観にも通じるこの雰囲気は、オーサカの街を、異国のようにみせています。雨や立ち込める蒸気からは退廃的なにおいがします。

撮影当時の大阪および日本は1980年代末。急激な経済成長の裏側にこんな世界が広がっていても、おかしくない、そう思わせる不思議な魅力があります。


アメリカの刑事とタッグを組む日本の刑事役には、高倉健さんが出演しています。護送される犯罪者は松田優作

この悪役がすごく魅力的。

目つきがすてき。爬虫類っぽくて。