まめ書架

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【小説】レイ・ブラッドベリ『太陽の黄金の林檎』

何億年もの昔から海の底で生きている独りぼっちの恐竜の怒りと寂しさ。
静まり返った街路を巡回する無人パトカーのやるせなさ。

夜の静けさ、宇宙の寒さは、いくら科学が発達しても失われない。忘れたふりをしているだけだ。そういうものを思い起こさせるから、ブラッドベリのSF世界はいつも、夕日に照らされたガラス細工のように、美しくて懐かしくてせつない。


レイ・ブラッドベリ『太陽の黄金の林檎』

とりわけ好きな作品が、「霧笛」です。孤独な恐竜と、孤独な灯台守の、ひとときの出会いを描いた作品。この作品をモチーフとして、アメリカで「原始怪獣あらわる」という名前で映画化され、その映画をもとに日本で作られたのが「ゴジラ」だそうです。

ブラッドベリは「ゴジラ」を観たんだろうか。
わたしは「霧笛」も「ゴジラ」も好きですけれど。

灯台の霧笛を仲間の声とおもって姿をあらわす巨大な生物。昔みたアニメ「ポケットモンスター」に、そっくりなエピソードがありました。脚本家の首藤さんは「霧笛」をモチーフにしたのだとか。姿をあらわすのはカイリューで、灯台守はマサキでした。ピカチュウロケット団もたいして活躍しない、不思議な話だった。

もう一度観たいけれど、TSUTAYAにあるんだろうか。